2022年 05月16日
SDGsは「持続可能な開発目標」のことです。「誰一人取り残さない持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現」のため、2015年9月の国連サミットで採択された、2030年を年限とする17の国際目標があり、その下に169のターゲット、231の指標が決められています。
日本国内では国が主導してSDGs推進本部を構成し、政府施策のうちの重点項目を整理した「SDGsアクションプラン」を策定。SDGs達成に資する優れた取組を行う企業や団体を「ジャパンSDGsアワード」を通じて表彰しています。
最近、SDGsに取り組んでいることを掲げている企業が増えています。単純に「SDGsに取り組んでいます」という宣誓は社会責任を果たしている組織ということですから、イメージアップしやすいというのはありますが、他にもメリットはあります。
近年、地球温暖化や食料不足等の社会課題に対する危機意識が高まっています。その社会課題を地球規模の「需要」と捉えると、その部分にビジネスチャンスがあると考えることもできるわけです。SDGsに取り組むことによって製品やサービスに付加価値が生まれることもあります。例えば自然環境に配慮した製品であれば、見た目や機能が同じものでも、消費者が購入を決める際の判断材料の一つになるということです。
金融業界が企業に投資する際に、財務情報を見るのはもちろんですが、国連は金融業界に対して「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(管理体制)」の略称であるESGを反映するよう提言しています。SDGsはESGを考える上で重要な指標となっているため、資金調達でも有利になることがあるのです。
中小企業のSDGsへの取り組みについては人員や資本の問題もあり、「考えたこともない」という会社も多いと思います。ただ、今後は社会課題に対しての企業の姿勢に目を向けられる機会は増えてゆくはずです。
自社でSDGsの何を目標にして、どう活動してゆくのかは、各都道府県にある中小企業支援センター等のよろず支援拠点で相談が可能ですので、この機会に検討をしてみてはいかがでしょうか。