2022年 02月07日
今年も確定申告の時期がやってきます。国税庁Webサイトの確定申告特集ページでは、最新の確定申告書様式のダウンロードや、作成コーナーのマニュアルの閲覧等ができますが、その中の「確定申告書A様式」には大きく「令和5年1月から申告書Aは廃止され、申告書Bに一本化されます」と記載されています。
そもそも確定申告書A様式は、所得の種類が給与・雑・配当・一時所得のみで、予定納税額が無い方のみが利用できるいわゆる「簡易版」の申告書です。確定申告書B様式はすべての所得に対応したものになっているわけですから、今まで確定申告書A様式を利用していた方でもB様式にて申告が可能です。
ちなみに確定申告書がA・Bの様式になったのは平成14年(平成13年分申告)から。それまでの申告書様式が6種類だったものを、A・Bの様式プラス別表という形に変更しました。内容こそ少しずつ変わったものの、20年間もこの様式を維持して運用し続けられたのは、初期の様式デザインが優れていたのだと思います。
最初にご紹介した確定申告特集ページで閲覧できる「確定申告の手引き」を見てみると、最初のページから「ホームページから申告書が作成・送信できます」と大きく書いてあります。また少しでもページに空きスペースがあれば、すかさず国税庁チャットボットのふたばさんが「作成コーナーを使えば簡単便利に申告できます」とアピールしまくる徹底ぶりです。
国税庁は「税務署に来なくても全ての手続きができるように」を目指しており、紙の確定申告書提出を少なくしたいという意図が見て取れます。
ただ、日本社会では高齢者を中心に、未だデジタルディバイド(インターネットやPCを使える人と使えない人の間に生じる格差)があり、紙の申告書からの脱却にはまだ時間がかかりそうです。