2022年 07月21日
「普通預金」「定期預金」「積立定期預金」「当座預金」がなじみの深い預金です。
勘定科目としてはそれぞれの名称で科目を設定しても良いし、まとめて「預金」勘定としても構いません。管理上は分けた方が管理しやすいため多くの企業では分けて勘定科目を設定しております。
ただ決算書などには、現金と合わせて「現預金」として一括表示するのが通例です。
銀行(都市銀行・地方銀行・ネットバンク・信用金庫・信用組合)には、お金を預けて代わりに運用してもらいますので「預金」と呼んでいます。一方の郵便局・農協・漁協は、お金をためておくので、「貯金」と呼んでいます。
郵政民営化後はゆうちょ銀行となりましたが「貯金」という名称はそのまま使用されています。取り扱いは同じです。
外貨預金は預金通帳や取引明細書の記載は全て外貨ですが、記帳は日本円で行います。面倒なのは相場が日々変わることです。
例えば1ドル=120円の時に100ドルの売上があり、入金時の相場が1ドル=130円だった場合、更に決算時の相場が1ドル=125円となった場合を想定すると以下の処理となります。
売上時
(売掛金) 12,000 (売上)12,000
入金時
(外貨預金)13,000(売掛金)12,000
(為替差益) 1,000
決算時
(為替差損)500 (外貨預金)500
外貨取引が滅多にない会社でしたら上記の処理でも構いませんが、外貨取引が多い会社は毎日変わる為替レートで処理していると極めて煩雑になりますので、期の初めに年間の為替レートをあらかじめ決め、期中は全てそのレートで処理します。決算期末に期末のレートで換算し為替損益を認識します。しかし現在のように期の途中に大きく為替レートが動き、期の初めに設定した為替レートと大きく異なった場合は、期の途中で変更することもあります。今期は多くの企業で期中の変更が行われそうです。