2022年 01月24日
令和4年度以後の住宅ローン控除は、控除率、控除期間が見直され、環境性能に応じて、借入限度額が4つに区分されます。
〈令和4年度税制改正後の借入限度額〉
新築時 | 改正前 | 令4・5 | 令6・7 |
長期優良住宅 | 5,000万 | 5,000万 | 4,500万 |
ゼロ・エネルギー・ハウス | 4,000万 | 4,500万 | 3,500万 |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万 | 4,000万 | 3,000万 |
その他 | 4,000万 | 3,000万 | 2,000万 |
「ゼロ・エネルギー・ハウス」は、よく「ZEH(ゼッチ)」と略されます。一般的には、①~③により、家庭での年間エネルギー消費量を正味でゼロとする住宅をいいます。
①(断熱性能)「省エネルギー基準(令和7年義務化)」よりも高い断熱性能(UA値)を持つ建築物であること
②(省エネ)エアコン使用量や高効率な給湯器を家庭用管理システムで制御
③(創エネ)太陽光発電などで作る電気で消費エネルギーをまかなう
住宅ローン控除では、日本住宅性能表示基準における「断熱等級5」かつ「一次エネ等級6」の性能を有する住宅が該当します。必ずしも太陽光パネルを設置する必要はありません(環境省の「Q&A」より)。
皆さんが気になるのは「ZEH」と「長期優良住宅」の違いでしょう。「長期優良住宅」は、「耐震性」「省エネ性」「メンテナンス性」などトータルで性能が高く、長く住むことができる住宅です。そのため、「省エネ」に特化したZEHに比べれば、求められる耐熱性能(UA値)は落ちることになります。
〈地域区分6地域の場合のUA値基準〉
省エネ基準・長期優良住宅 | 0.87 |
ZEH | 0.60 |
(注)UA値は、数値が低いほど、高性能
一方で、「耐震性」のハードルが高いため、かなり建築費用がかさみます。ZEHにも平成30年から補助金が出ていますので、ZEHの住宅が増加傾向にあります。
令和4年度もZEHに補助金が出る予定です。令和4年度の予算成立後に正式にアナウンスされるものと思われます。