ブックオフやメルカリでの収入は申告が必要か?

2021年 09月10日

生活に通常必要な資産の売却は非課税

 不用になった本やCDなどを引き取り買い取ってくれるしくみは、断捨離で物を処分するに際してありがたいサービスです。同様に、ある人が不要になったものをそれが欲しい別の人が匿名で売買できるフリーケットアプリを通じた取引も、なかなか便利な代物です。
ところで、こうした取引で得た収入は、個人の所得として確定申告しなければならないのでしょうか? 結論を先に言ってしまうと、それが生活に通常必要な資産であれば、所得税法で非課税であり、申告する必要はありません。

非課税となる生活に通常必要な資産とは

 非課税となる生活に通常必要な資産とは、「生活に通常必要な動産のうち、1個又は1組の価額が30万を超える貴金属、真珠等や書画、こつとう及び美術工芸品等以外のもの」とされています。そのため、不用となった本やCDもしくは衣服などを個人で売買しても、所得税法上非課税ですので、確定申告する必要はないわけです。
なお、生活に使う資産であっても1個又は1組の売買価額が30万円超である貴金属、真珠等や書画、こつとう及び美術工芸品等の売買や、生活に通常必要でないとされる資産(ゴルフ会員権など趣味や娯楽などで所有する資産)の売買は、所得として申告が必要となります。

副業で売買している人は申告が必要

 本やCDなどを個人の不用品として売買する分には非課税ですが、これを継続的な副業として行っている場合には、事業所得もしくは雑所得として確定申告が必要となります。
本のせどりやフリマアプリで安く買い付けて高く売ることを目的とした活動をしている場合には、営利目的で商売を行っているとみなされることとなります。
サラリーマンで1カ所からのみ給与をもらっている場合でも、副業による所得が20万円を超えると確定申告しなければなりません。最近は、コロナ禍で、副業を容認する会社も出てきています。少しでも収入を増やしたいとしてこのような行為を行っている場合には、申告が必要となる可能性が大です。