2021年 02月15日
令和2年分確定申告の申告期限は4月15日ですが、4月15日を過ぎた場合は期限後申告になるのかというと、そうでもありません。
国税通則法11条に「災害等による期限の延長」というのがあって、特別な事情で申告できない場合は、申告期限の延長を個別に認めてきました。この災害等にコロナ感染の影響による場合が認められています。
国税庁のホームページでは以下のように述べられています。
新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」といいます。)に関しては、これまでの災害時のように資産等への損害や帳簿書類等の滅失といった直接的な被害が生じていないものの、感染症の患者が把握された場合には濃厚接触者に対する外出自粛の要請等が行われるなど、自己の責めに帰さない理由により、その期限までに申告・納付等ができない場合も考えられます。
よって、これまでの災害時に認められていた理由のほか、例えば、次のような理由により、申告書や決算書類などの国税の申告・納付の手続に必要な書類等の作成が遅れ、その期限までに申告・納付等を行うことが困難な場合には、個別の申請による期限延長(個別延長)が認められることとなります。
そして理由の事例が何点か紹介されております。その一つに「新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、生活の維持に必要な場合を除きみだりに自宅等から外出しないことが要請されていること」というのがあり、これはほとんどの方が該当するため申告書の欄外に「新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請」と記載して申告すれば、無条件で個別延長が認められます。結果、申告期限はあってないようなものとなっております。
ただし、4月15日以降に申告した場合は申告した日が納付の期限日ですのでご留意ください。また申告前に開業届や青色申告の承認申請書等申告以外の提出物を税務署に提出した場合は、個別延長が認められない場合がありますのでご留意ください。