適用された消費税率が会計帳簿に正しく計上されていますか?

2020年 12月23日

標準税率の引き上げと軽減税率の導入

 2019年10月1日から消費税の標準税率が8%から10%に引き上げられ、同時に一部対象品目に8%の軽減税率が新設されました。軽減税率の対象品目は、①酒類・外食を除く飲食料品、②週2回以上発行の新聞です。
 導入前はイートインスペースでの飲食はどう扱われるのかなどが話題となりました。が、いざ始まってみると、請求書やレシートを見て経費計上する際に意外と面倒だということがわかってきました。これまで以上に、証憑書記載の適用された消費税率の確認に、時間を取られてしまうのです。

旧税率と新税率が混在しているケース

 (1)家賃やリース契約
 家賃やリース契約では、従前の契約期間までは旧税率の8%が適用され、契約更新で新税率の10%が適用されます。
 ところが、家賃の場合、月額賃料には旧税率が適用され、電気使用料等には新税率の標準税率が適用されています。リース契約は旧契約対象が継続期間中でも、新しくリース物件が追加されるとそこは新税率が適用されています。新旧混在に要注意です。

標準税率と軽減税率が混在しているケース

 (2)コンビニレシート
 出張時の旅費規程が実費精算で、コンビニで買い物がある場合、食料には8%、お酒他食品以外のものには10%と、軽減税率と標準税率の混在です。
 (3)駅ビルやデパートでの手土産購入
 これも出張時経費の話ですが、新幹線や飛行機利用で顧客向けの手土産の茶菓の購入は食品として軽減の8%適用ですが、同じお店のレシートでもその中身がレストランでの飲食であれば10%の適用です。こちらは混在というよりも、同じ店なのに税率が違う場合があるので要注意ということです。
 (4)ミネラルウォーター・珈琲サーバー
 会社でミネラルウーターや珈琲のサーバーをレンタルして設置している場合です。こちらは食品である水や珈琲は軽減対象、機器レンタル料は標準税率適用です。コンビニレシートに類似した例と言えます。
 (5)日刊新聞のセット契約
 電子版でも新聞紙でもどちらでも記事を読める日経Wプランの契約では、紙は軽減税率、電子版は標準税率です。こちらは毎月同じ内容なので登録しておけばOKです。
 ※上記は代表例です。各社要確認です。